ローリング・ストーンズのフランス盤『GOT LIVE IF YOU WANT IT』です。フランス盤は再発になるとタイトルやジャケットの一部が変わるのでここでは2回に分けて紹介します。今回はオリジナル盤の初期型と後期型を紹介します。1966年12月に発売され、規格番号は258.027Sです。フランスではステレオのみ発売されました。ジャケットのデザインはUSA盤と同じです。ジャケットの表側はコーティングされ、初期盤は裏ジャケがフリップバック仕様となっています。
右上にDECCAのロゴとSTEREO、規格番号の258.027Sがあります。
裏ジャケです。60年代末まではフリップバック仕様となっています。
左上にSTEREO、規格番号とSTANDARDとあります。表側の規格番号の最後に付いていたSはSTANDARDのSだと思われます。
右上の部分です。上が初期型、下が70年代のフリップバック無の後期型です。後期型は丸で囲まれたUの文字があります。フランス盤ではよくここにアルファベットがありますが、これはプライス・コードと呼ばれるものらしいです。
左下にMade in Franceがあります。
右下の部分です。上が初期型で1-67、下が後期型で11-71とそれぞれ年月が入っています。
ラベルです。こちらはオリジナル盤のラベルで66年から71年まで使われていました。DECCAのロゴの上に小さくMADE IN FRANCEとあるのが特徴です。中央のラインにSTEREOPHONIQUEとフランス語で書かれています。右側にマト、規格番号、面表記があります。面表記はFace 1です。曲目は中央揃いで、タイトル、タイム表記の順で書かれています。Jagger-Richard以外の曲はタイトルの後に作者が書かれています。マトリクスは機械打ちでZAL 7517 R2 +△/ZAL 7518 R2 +△です。両面R以降は手書きです。
B面のラベルです。
71年後半から使われていた上部にffssのロゴがある黒ラベルです。中央のラインはオリジナル盤はフランス語で書かれていましたが、こちらはFULL FREQUENCY STEREOPHNIC SOUNDと英語で書かれています。規格番号や曲目等のクレジットはオリジナル盤と同じです。オリジナル盤ではラベルの上部にあったMADE IN FRANCEが一番下に移動しています。マトリクスは機械打ちでZAL 7517 R2 +△/ZAL 7518 R2 +△です。両面R以降は手書きです。 これはオリジナル盤のマトと同じです。
B面のラベルです。
フランス盤のオリジナルは60年代後半までフリップバック仕様となっているのが特徴です。音はUK輸出仕様と同じです。また、次回紹介しますがフランスの再発盤はタイトルが何故かUK輸出仕様の『HAVE YOU SEEN YOUR MOTHER LIVE』となっています。このアルバムはアメリカで企画されたもので、ヨーロッパではUK輸出仕様で『HAVE YOU SEEN YOUR MOTHER LIVE』として発売されたり、フランスやドイツではUSA盤と同じタイトルで発売されたりしています。イタリアやスペインなど発売されなかった国も多いので当時は準レギュラー的な扱いのアルバムだったのかなと思います。内容もミックの歌は完全にスタジオでのオーヴァーダビングですし、ステレオ盤は方チャンネルに演奏、方チャンネルにヴォーカルといういかにも初期のステレオといった分離の仕方ですね。次回はタイトルの文字の色などが違っているフランスの再発盤を紹介します。