ローリング・ストーンズのフランス盤『AFTERMATH』です。曲目はUK仕様で、フランスではこのアルバムから初めてステレオが登場しました。1966年5月に発売され、規格番号はモノラルが158.021 S、ステレオが258.021 Sです。ジャケットのデザインはUK盤と同じで、表側だけコーティングされています。日本盤のいわゆるぺらジャケのような感じです。
右上に規格番号があります。上がモノラル、下がステレオです。モノラルは158で始まり、ステレオは258で始まっています。ステレオは番号の左側にSTEREOのクレジットがあります。モノラルは今までのフランス盤同様MONOのクレジットはありません。
左下にDECCAのロゴがあります。上がモノラル、下がステレオです。ステレオの方はよく見るとロゴの中にStereoの文字が組み込まれています。これってフランス盤独自の斬新なデザインですよね!
裏ジャケです。こちらも写真、解説などのクレジットはUK盤と同じです。上下フリップバック仕様となっています。
モノラル盤の右下の部分です。DECCAのロゴの上に規格番号の158.021 Sがあります。MONOの文字は何処にもなくこの番号で判断するしかありません。ロゴの下にMade in Franceがあります。
ステレオ盤の右下の部分です。表側同様DECCAのロゴの中にStereoの文字があります。ロゴの上に規格番号の258.021 Sが、下にMade in Franceがあります。
ラベルです。こちらはフランス・デッカのモノラル用の黒ラベルになります。上部に6角形の枠のデッカのロゴがあります。リムの上部にMADE IN FRANCEがあります。タイトル表記はAFTER-MATHと途中でハイフンが入っています。右側にマトリクスと規格番号、面表記があります。面表記はFace 1/Face 2です。曲目はMothers little helperのように最初の一文字のみ大文字となっています。また、作者クレジットはK. Richard-M. Jaggerとキースが先にクレジットされています。マトリクスは機械打ちでXARL 1209 C1/XARL 1210 C2です。レコードは厚くしっかりとした造りです。
B面のラベルです。
『AFTERMATH』で初めて登場したステレオ用の黒ラベルです。オープン・デッカで中央の枠の中にSTEREOPHONIQUEと書かれています。デッカのロゴの上に小さくMADE IN FRANCEがあります。右側に規格番号と面表記があります。面表記はFace 1/Face 2です。モノラル盤同様タイトルの途中にハイフンが入っています。曲名も最初の一文字のみ大文字となっています。作者クレジットもキースが先になっています。マトリクスは機械打ちでC-ZAL 7209 R3 +△/C-ZAL 7210 R3 +△です。レコードは厚くしっかりとした造りです。
B面のラベルです。
こちらは70年代のステレオのラベルです。薄い黒になっています。デッカのロゴの下はFULL FREQUENCY STEREOPONIC SOUNDとなっています。MADE IN FRANCEは一番下へ移動しています。おそらくこの頃になるとモノラルの生産は終わっていると思います。タイトルのハイフンや作者クレジットがキースが先になっているのも今までと変わりありません。マトリクスは機械打ちでC-ZAL 7209 R3 +△/C-ZAL 7210 R3 +△と上のオリジナル盤と同じマトです。このレコードのジャケットはオリジナル盤と同じですが、裏ジャケのフリップバックがなくなっています。発売日を表すクレジットは11-71となっています。また、レコードはオリジナル盤に比べやや薄くなっています。
B面のラベルです。
音はモノラル、ステレオ共にUK盤と同じ音圧、音質でしっかりした音が楽しめます。フランスではファーストから前作の『OUT OF OUR HEADS』までモノラルのみの発売で疑似ステでの発売はありませんでした。他国のように変な疑似ステを発売しなかったのは潔いような気がします。そしてこのアルバムで初めてリアル・ステレオが登場しましたが、ジャケットのDECCAのロゴの中にSTEREOの文字を組み込むアイデアはよく考えたな、と思います。逆に考えるとモノラルはジャケットのどこにもMONOとクレジットが無いのでこのモノラル盤だけ見ているとモノラルなのかステレオなのかわからないような気もしますね(笑)。フランス盤の『AFTERMATH』はジャケットもコーティングされていて美しく、音もいいのでオススメです!