ローリング・ストーンズのドイツ盤『GET YER YA-YA'S OUT』です。1970年9月に発売され、規格番号はSLK 16670-Pです。ドイツ盤は再発時期によって規格番号やジャケットの細かいクレジット、ラベルなどが変わっていくので順を追って紹介したいと思います。また、UK盤の時にも紹介しましたがドイツへのUK輸出仕様もあるのでそちらも再度取り上げようと思います。最初はオリジナル盤です。規格番号はSLK 16670-Pでジャケットの下部に五つの☆マークがあるのが特徴です。この5つ星のジャケットは初期型は両面コーティングされていますが、後期型はコーティングがありません。
星マークの部分です。この五つ星は『BEGGAR'S BANQUET』にもありましたね!
再発盤のジャケットです。五つ星が無くなっていまて、コーティングもありません。
再発盤の左下にはNOVAやDECCAのロゴがあります。UK盤やUSA盤はこの位置にはロゴはありませんね。
裏ジャケです。こちらも各国盤と同じデザインです。
右上の規格番号の部分です。ラベルと照らし合わせるために番号を振っておきます。上から①オリジナル盤で表側に五つ星があるジャケット。②UK製のジャケットでレコードもUKでプレスされた輸出仕様のジャケット。規格番号もドイツ盤のSLK 16670/Pとなっています。③規格番号が6.22158のNOVA盤。④規格番号は6.22158で80年代に発売された赤ラベルのデッカ盤です。
左下の部分です。上から①オリジナル盤、③NOVA盤、④再発デッカ盤。NOVA盤はこの部分にNOVAのロゴとMade in Germany、TELDECの住所があります。④の再発デッカ盤はこの部分にMade in GermanyとTELDECの住所があります。
①オリジナル盤の下部中央の部分です。オリジナル盤はこの部分にMade in GermanyとTELDECの住所があります。
オリジナル盤のラベルです。ドイツ・デッカの赤ラベルです。上部にDECCAのロゴがあります。左側にRoyal Sound STEREOのロゴ、ドイツの著作権協会GEMAのロゴ、マトがあります。右側に規格番号と面表記があります。曲目は中央揃いになっています。ジャケットは①で表裏コーティングされています。マトリクスは機械打ちでXZAL-10076/XZAL-10077です。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。
B面のラベルです。
71年頃からのセカンド・ラベルです。上のラベルで左側にあったRoyal Sound Stereoのロゴがありません。左側にGEMAとマトが、右側にSTEREO、規格番号と面表記があります。規格番号に下線が引かれています。曲目の部分は上のラベルと同じです。このレコードはジャケットは①ですがコーティングされていません。マトリクスは機械打ちでXZAL-10076/XZAL-10077です。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。 これは上のラベルと同じマトです。
B面のラベルです。
セカンド・ラベルのレコードで使われていたインナーです。当時のTELDEC (TELEFUNKEN-DECCA)の写真付きのアーティストの紹介文やレコードのカタログが載っています。ストーンズはハイドパークでの写真とレコードはファースト、No.2、AFTERMATH、LET IT BLEEDなどが載っています。このインナーはあまりみかけません。
インナーの反対側です。
ドイツ盤ではありませんが発売時期から考えてここにUK輸出仕様を入れます。このレコードはイギリスでプレスされ、ドイツに輸出されたものです。よってラベルもUK盤と同じUKデッカのボックスト・デッカの青ラベルとなっています。上部のデッカのロゴの上にMADE IN ENGLANDがあります。UK盤ですが、規格番号の部分がSLK 16.670Pとドイツ盤の番号になっているのが特徴です。ジャケットは②です。マトリクスは機械打ちでXZAL-10076-3W/XZAL-10077-1Wです。
B面のラベルです。
UK輸出仕様の裏ジャケ右上の部分です。イギリス製のジャケットですがこの部分がSLK 16670/Pとドイツの番号になっています。ドイツ盤は番号と記号の間がハイフンでしたが、ここではスラッシュになっています。ジャケットは表裏コーティングされています。
UK輸出仕様の裏ジャケ下部の部分です。Sleeve printed in England by Robert Stace.のクレジットがあります。
76年3月からのNOVA盤のラベルです。規格番号は6.22158に変わります。上部にNOVAのロゴがあります。左側にGEMAと面表記、DECCAのロゴがあります。右側にSTEREOと規格番号があります。曲目は左揃いです。一番下にAN ORIGINAL DECCA RECORDINGとあります。ジャケットは③です。マトリクスは機械打ちで6.-22158-00-1/6.22158-002です。A面のマトは打ち間違えたのか6.の次にハイフンがあります。また、オリジナル盤のマトXZAL-10076/XZAL-10077をA面は横線で、B面はXXXXXXXで消してあります。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。
B面のラベルです。
80年から87年まで生産していたデッカ盤のラベルです。規格番号は6.22158です。上部にDECCAのロゴがあります。左側にGEMAとマト、Ⓟ1970が、右側に規格番号、面表記、STEREOがあります。曲目は中央揃いになっています。ジャケットは④です。マトリクスは機械打ちで6.22158-00-1//6.22158-00-2/1です。B面の枝番にスラッシュがあるのでAB面の境は//です。両面共XZALから始まる過去のマトをXXXXXXXと消してあります。Manufactured in Germanyの刻印はありません。
B面のラベルです。
80年代のデッカ盤に使われていたインナーです。この時期に同時に再発されたストーンズのカタログが載っています。
インナーの反対側です。
ドイツ盤はやはりオリジナル盤のジャケットにある五つ星が特別感がありますね!このレコードは90年頃西新宿にあったライフ・インの姉妹店のローリング・ストーンズ・ショップ(という店名だったか?)で買いました。星マークが5つ付いていたので買ったのを覚えています。そのお店は広い店内に半分はアナログ・ブート、半分はオフィシャル盤が並んでいて、ブートもオフィシャルもレア盤がたくさんあったのを覚えています。ストーンズ以外もありましたが殆どストーンズのレコードばかりで今考えると夢みたいなお店でしたね。そしてこの時期にUK輸出仕様があったのも興味深いです。私がストーンズを聴き始めた時はストーンズのライヴ盤はこれと『GOT LIVE IF YOU WANT IT』しかなく、特にこのレコードの貫禄ある演奏が気に入ってよく聴いていたのが懐かしいです。ジャケットがミックでも、キースでもなく、チャーリーというのがとぼけていていいですよね~。ビルがジャンプしてても合わないだろうし、このチャーリーのキャラクターがセンスのいいジャケットとなっていると思います。裏ジャケも当時のライヴ写真を使っていてこれもいいデザインだと思います。今でも聴く頻度が多いアルバムです。