ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ フランス盤 BIG HITS!!

ローリング・ストーンズのフランス盤『BIG HITS』です。最初はオリジナル盤からいきます。1966年11月に発売され、規格番号はTXL 101です。規格番号からも分るようにフランスでは最初モノラル盤しか発売されませんでした。オリジナル盤のジャケットはイギリスから輸入したものをそのまま使っており、中のブックレットもUK盤と同じなのでここでは写真を省略します。ラベルです。通常フランス盤は黒いラベルですが、このアルバムはオレンジ色のモノラルのラベルがオリジナルとなり、黒ラベルは存在しません。上部に6角形のデッカのロゴがあります。左側にパリで設立された録音権協会国際事務局のBIEMのロゴがあります。右側にマト、規格番号、面表記があります。面表記はFace 1です。曲目は中央揃いになっており、タイトル、作者、タイム表記の順に書かれています。マトリクスは機械打ちでXARL 7503 O1/XARL 7504 B1です。A面のマトはAではなくOとなっていますが、これって打ち間違いなんでしょうか?

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B面のラベルです。

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1973年10月には別ジャケで有名な「L'age D'or」のシリーズで発売されましたが、この時はタイトルが『PAINT IT BLACK』となっていました。(実際には「Paint It Black」は収録されていません)「L'age D'or」のシリーズは全部まとめてまたの機会に紹介します。1978年にはデッカのカタログが再発され、この時にオリジナルと同じデザインでのジャケットで発売されました。純粋なフランス製のジャケットで発売されたのが78年とは今考えると遅くて驚きですね!ここでは78年と80年の再発を同時に進めていきます。78年に発売された方は規格番号は211 015です。80年に発売された方は規格番号は291 008です。前者はJacques Leblanc、後者はBarclayから発売されています。これ以降Jacques LeblancはJL盤、Barclayはバークレイ盤と表記します。オリジナル盤はモノラルでしたが、これ以降はステレオ(疑似ステ)となっています。ジャケットの表側のデザインはUK盤と同じで、両方共厚い紙で背も幅広でしっかりとした造りになっています。

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JL盤はタイトルやグループ名が薄い緑色ですがバークレイ盤は白です。

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裏ジャケです。こちらはJL盤です。

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こちらはバークレイ盤の裏ジャケです。

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JL盤とバークレイ盤を比べるとタイトルや曲目の位置がずれているのが分かります。左がバークレイ盤、右がJL盤です。

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右上の部分です。上がJL盤、下がバークレイ盤です。それぞれの規格番号が書かれています。

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JL盤の下部中央です。

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JL盤の右下にPRESSE EN FRANCEとあります。

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バークレイ盤の右下に各曲の著作権表示と、made in France、Barclayのロゴがあります。

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見開きの内側です。JL盤はUK盤と同じ写真集となっています。バークレイ盤は下の写真のように写真集は無く最初のページと最後のページだけの普通の見開きジャケとなっています。

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バークレイ盤の右ページの右上に291.008と規格番号があります。

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右下の部分です。

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JL盤はLP大でストーンズの63年~65年のコンサートの一覧が載っているシートが付けられています。フランス国内でのコンサートだけではなく他の国で行われたコンサートも載っています。

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シートの反対側です。

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ラベルです。こちらはJL盤のラベルです。上部にボックストデッカのロゴがあります。その上にMADE IN FRANCEがあります。左側に著作権表示が、右側にマトと規格番号、面表記があります。面表記はFACEAです。グループ名の次にこの再発シリーズの番号No 7があります。曲目は中央揃いになっています。マトリクスは手書きでZAL 7503 JS1/XZAL 7504 JS1です。A面のマトは頭のXがなく、Zも上から書き直していてEなのかZなのか分からなくなっています。 

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B面のラベルです。

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バークレイ盤のラベルです。この『BIG HITS』だけバークレイ盤はラベルが2種類存在し、こちらは通常のバークレイ盤の赤ラベルです。上部にボックストデッカがあります。左側にフランス語でおそらくこのシリーズの説明と最後にMADE IN FRANCEがあります。右側に回転数33 Tours、規格番号、面表示、著作権表示があります。曲目は中央揃いになっています。マトリクスは機械打ちで258 DECCA 298008 A PORIGRAM/258 DECCA 298008 B PORIGRAMです。

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B面のラベルです。

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こちらは灰色っぽい青ラベルです。普通バークレイ盤は赤いラベルですがこの灰色は珍しいです。左側に回転数33 ToursとSACEMのロゴとその下にBIEMなど他の国の著作権協会のクレジットがあります。右側に面表記と規格番号があります。規格番号はTXS 291 008と頭にTXSが追加されています。曲目は中央揃いになっています。マトリクスは機械打ちでDECCA 291 008 A POLIGRAM/DECCA 291 008 B POLIGRAMです。このマトは赤いラベルと同じです。 

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B面のラベルです。

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音はオリジナルのモノラル盤は音圧はUK盤と同じですがやや輪郭がぼやけているような気がしますが、その分柔らかい音になっています。バークレイ盤は音圧が高くすっきりとして荒々しい音です。JL盤はバークレイ盤よりも音圧が低くおとなしい印象です。後期へ行くほど音が良くなっており、同じフランス・プレスのレコードでも大分音が違います。バークレイ盤は私は最初に青の方を入手しました。バークレイ盤は他のタイトルも全部赤なので不思議に思いましたが、暫くそのことは忘れていました。ある日Discogsを何気なく見ている時に思い出し検索すると赤いラベルが出てきました。Discogsでの販売は写真が無く説明だけなのであまり買わないんですが、この時はラベルだけきれいだったらと思い出品者に連絡して買いました。『BIG JITS』と『サタニック』はUK盤のように他のタイトルとラベルの色が違う場合があるのでこの盤も違うのかなと思っていましたが赤いものがありましたね。逆に考えるとこのバークレイ盤の青いラベルはこのタイトルだけで何なんだろうという新たな疑問が出てきましたが、それはまた何か分かりましたら追記します。また、ジャケットですが60年代のオリジナル盤は見開きの内側に写真が付いている特殊なジャケットのせいか当時のヨーロッパではUK製のジャケットを輸入して自国のレコードを付けて販売していた国が多いです。