ローリング・ストーンズのUK盤「Miss you/Farway Eyes」です。今回は7インチと12インチ同時に紹介します。7インチは1978年5月19日に発売され、規格番号はEMI 2802、12インチは少し遅れて6月2日に発売され、規格番号は12 EMI 2802です。イギリスではこのシングルから配給元がEMIに変わっており、それまでベロのカンパニースリーブでしたが、このシングルから専用のピクチャースリーヴが付けられています。このシングルは両面エデイット・ヴァージョンが収録されており、「Miss You」は7インチは3:34のエデイット・ヴァージョン、LPは4:48のアルバム・ヴァージョン、12インチ・シングルは8:26のロング・ヴァージョンと3つの違うミックスが楽しめます。「Faraway Eyes」はアルバムでは4:23ですが、ここでは7インチ、12インチ共に3:43のエデイット・ヴァージョンとなっています。最初は7インチからいきます!これはストーンズ史上最もカッコいいジャケットの部類に入るんではないでしょうか!メンバーも色気があり危険な連中の雰囲気をものすごく感じる写真です。街角で撮った写真のようですが実際はスタジオにレンガの衝立を持ってきて撮影したようです。硬い紙質でしっかりとしたジャケットです。
左下に回転数とSTEREO、ベロマークがあります。
裏ジャケです。こちらはB面の「Far Away Eyes」のタイトルが書かれたミックのアップの写真となっています。UK盤は上部のレコード取り出し口が四角く切り取られています。また、左右フリップバック仕様となっています。
右上に規格番号のEMI 2802があります。
裏側下部にFrom the album "Some girls"とローリング・ストーンズ・レコーズのクレジットがあります。その下に写真ではバックの模様と同化してよく見えませんが印刷所のG & L(Garrod and Lofthouse Ltd.)のクレジットがあります。
ラベルです。最初はプロモ盤です。左側に大きくAがあります。センターにDEMO RECORD NOT FOR SALEの印刷があります。右側に規格番号のEMI 2802とプロデューサー・クレジットがあります。その下にミキサーのボブ・クリアマウンテンのクレジットがあります。タイトルの下の作者のキースのクレジットはこのシングルからRichardsとなります。リムの最後にMADE IN Gt. BRITAINがあります。3:34のエデイット・ヴァージョンが収録されています。中盤のサックス・ソロをカットし、その次の"You've just been blotting out my mibnd"以降をカットしそのままフェイドアウトするヴァージョンです。エンディングのハーモニカも入っていません。マトリクスは手書きでEMI 2802 A-1U/EMI 2802 B-1Uです。枝番の-1U/-1Uだけ機械打ちです。
B面のラベルです。こちらの「Faraway Eyes」もエデイット・ヴァージョンとなっています。ロニーが弾くペダル・スチールの間奏が丸ごとカットされています。エンディングのSo if you down on your luck~far away eyesの部分をカットし、フェイドアウトしてしまいます。
レギュラー盤のラベルです。プロモからAのマークとセンターのNOT FOR SALEのクレジットがなくなり、他は文字の配置等全く同じです。プロモ盤同様こちらも3:34のエデイット・ヴァージョンが収録されています。マトリクスは手書きでEMI 2802 A-2U/EMI 2802 B-1Uです。A面のマトが2Uとなっていますが、プロモにあった1Uがあるのか不明です。
B面のラベルです。こちらもプロモ盤同様エデイット・ヴァージョンが収録されています。
ここからは12インチ・シングルです。7インチと同じデザインですがLP大の大きさで見ると迫力がありますね!コーナーが丸くカットされています。
左下にSTEREO、ベロマーク、規格番号の12 EMI 2802があります。
裏ジャケです。7インチ同様ミックのアップの写真です。上部にレコード取り出し口がありますが、切り口は両側が斜めになっています。
7インチ同様下部にFrom the album "Some Girls"と印刷所のG & Lがあります。
12インチはピンクのカラー盤となっています。
A面のラベルです。上部にタイトルがあります。左側に回転数と著作権表示、右側に面表記と規格番号の12 EMI 2802があります。下部にグループ名とプロデューサー、ミキサーのクレジットがあります。原曲を崩さず8:26のロング・ヴァージョンとなっています。マトリクスは手書きで12 EMI 2802 +A/12+EMI-2802 +Bです。ふつうはハイフンの部分が+となっています。
B面のラベルです。こちらは7インチ同様エデイット・ヴァージョンが収録されています。
7インチの方は両面エデイット・ヴァージョンが収録されていて貴重ですが、当時ラジオで「シングルは短縮ヴァージョンが収録されています。」というのを聞いてなんで短くするかな?と疑問に思いました。60年代からエデイット・ヴァージョンは存在しますが、思えばこのシングルが最初に買ったエデイット・ヴァージョンだったかもしれません。ストーンズの12インチ・ミックスは「Miss You」が最初で、当時にレコード店に並んでいるのを見て「アルバムと同じ内容なんだろうな」と思って買いませんでした。ロング・ヴァージョンが収録されていると知ったのはそれから5年も後で、「Undercover Of The Night」の12インチと同じ頃に買い、初めて聞いた時は延々と演奏が続くのでカッコいいと感激した記憶があります。5年も後で買ったなんて当時はホントに情報がなかったですよね!これ以降いろいろな曲のリミックス・ヴァージョンがありますが、「Mixed Emotion」までは原曲を崩さずにいるので結構いいですが、それ以降は原曲が分からないミックスになってしまって、本当にストーンズの曲なのか?とついていけなくなってしまいました(笑)。また、「Miss You」のヒットでこの後「Angie」とのカップリングで7インチシングルが予定されましたが、それは没になりテストプレスなども存在しないそうです。今ではライヴでは定番の曲ですが、ラジオで「ストーンズの新曲です。」と、初めて聞いた時はディスコ風で戸惑いました。ベースのフレーズは基本的に同じように聞こえますが4小節づつ細かいフレーズが全部違い当時レコードを聞いてベースをコピーしたのを思い出します。