前回に引き続きローリング・ストーンズのUSA盤『GOATS HEAD SOUP』です。今回は規格番号がオリジナル盤のCOC 59101からCOC 30106へ変更になった再発盤を紹介します。この規格番号は79年から84年まで販売されていました。ジャケット等に変更はなくただ規格番号の部分だけCOC 59101からCOC 39106に変わっただけという感じです。
裏ジャケです。こちらもオリジナル盤同様のデザインで右下にベロマークがあるだけでクレジット等は全くありません。
山羊のスープのシートは同じものですのでここでは省略します。インナーです。こちらもクレジット等はオリジナル盤に付いていたインナーと全く同じです。
右下にベロマークと規格番号があります。規格番号はCOC 39106と新しい番号となっています。
背の規格番号の部分です。一部でオリジナルのジャケットを流用して、COC 59101の上にCOC 39106のシールを貼ったものがあります。ジャケットが余ったのか、印刷が間に合わなかったのでしょうか?COC 39106の方は0598の数字はありません。
ラベルです。プレス工場コードがSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty Records Corporationです。上部にCOC 39106とグループ名、タイトルがあります。左側にベロマークとSTEREOが、右側にSIDE ONEと著作権クレジットがあります。曲目は左揃いです。リムにWEAのWのロゴがあります。マトリクスは手書きでST-RS-732933E SP/ST-RS-732934-Fです。B面にだけPRがあります。
プレス工場コードがMOです。これはカルフォルニア州のMonarch Record Mfg. Co.です。マトリクスは手書きでST-RS-732933-B △13279/ST-RS-732934-G △13279-Xです。こちらは両面にPRがあります。
ここからは84年に配給元がコロムビアになってからの再発盤です。87年11月に発売され、規格番号はFC 40492です。ジャケットは見開きではなく残念ながらシングル・ジャケとなっています。
表側右上にヒット曲が収録されている趣旨を表すステッカーが貼られています。
裏ジャケです。右上にバーコード、左下にクレジットが加わっています。
裏ジャケ右上にバーコードがあります。写真のものはプロモの刻印が押されています。
裏ジャケ左下の部分です。著作権表示とコロムビアの住所が書かれています。
ジャケットがシングル・ジャケになったため、中に見開きにあった3人のメンバーの写真が載ったインナーが付けられています。オリジナル盤のゲスト・プレイヤーの写真が載ったインナーや、山羊のスープのシートは付いていません。
右上に曲目が書かれています。オリジナル同様キーボードの担当者のクレジットがあります。
左下に著作権表示があります。
シートの裏側です。横にレコードの取り出し口が見えます。ただここでは左側に取り出し口があるので普通はこのままジャケットにしまうのですが、インナーのサイズが合わず、インナーを横にしてレコード取り出し口を上にしないとジャケットに収納出来ません。
右上にオリジナル盤のインナーにあった担当楽器やプロデューサー、アレンジャーなどのクレジットがあります。
右下に規格番号のFCを除いた40492があります。
ラベルです。上部にグループ名とタイトルがあります。左側にベロマークとSTEREOが、右側にSIDE ONEと規格番号があります。曲目は左揃いで、タイトルの後にタイム表記があります。 作者クレジットとプロデューサー・クレジットは下部にあります。マトリクスは手書きでAL 40492-1A G1/BL 40492-1A G1です。
B面のラベルです。
ここからはラジオ局用のレコードです。『STICKY FINGERS』の時にもこのレーベルの事を書いており、同じ文になってしまいますがもう一度書きます。このAFRTSというレーベルはメリーランド州にある会社で、American Forces Radio and Television Serviceの略です。主に世界各国の米軍が駐留する場所に設けられたAFNで使われていたレコードです。ラジオの他、テレビ制作局(RTPO)、ペンタゴンチャンネルなどにも関連しているようです。ストーンズ関連では『STICKY FINGERS』と『GOATS HEAD SOUP』を確認しています。専用のジャケットは元々無く、レコードは穴あきの白いジャケットに入っています。A面全体とB面の1曲目までストーンズで、残りはクラプトンのレインボウ・コンサートの音源が収録されています。
ラベルです。上半分はafrtsのロゴになっています。左側にマトのP-14201、右側にSTEREOと規格番号に当たる?RL 16-4があります。曲目は「Doo Doo Doo Doo Doo」「Can You Hear The Music」「Dancing With Mr. D」「Silver Train」の4曲です。曲名の後にタイム表記とイントロの秒数が書いてあります。イントロの秒数があるとラジオ局で使われていたという感じがしますね。曲は全てフル・ヴァージョン収録されています。マトリクスは手書きでP-14201 RL 16-4 2A-10 RE-1-10/17//P-14202 RL 16-4 2A RE-1-10/17です。途中にスラッシュがあるのでAB面の境は//です。
反対側のラベルです。こちらは1曲に「100 Years Ago」が収録されています。クラプトンのレインボウ・コンサートからは3曲が収録されています。
このアルバムはオリジナル盤は見開き仕様で山羊のシートと、曲目やゲストプレイヤーの写真が載ったインナーが付けられていましたが、CBSからの再発になるとシングル・ジャケとなり、見開きの内側の3人はインナーに回されてしまうという残念な再発ものとなっています。そのインナーも3人の写真と一緒に元のインナーにあったクレジットを一緒に印刷するという節約なものとなっており、これはこれでよく考えたものだなと感心してしまします。そしてAFN用に作られたレコードですが、大ヒットした「Angie」を入れてもいいようなものですが、ここではマニアックな選曲となっています。まあ、ここに入っている5曲は特にこのアルバムの雰囲気を表しているような気もしますが…。ストーンズは60年代から、イギリス以外のいろいろなところでレコーディングしており、この時もジャマイカで録音しているのをミュージック・ライフで読んでとんでもない所で録音しているんだな、と思ったのを覚えています。当時はレゲエも知らなかったですしね。ストーンズが演奏にレゲエを取り入れたのはこれよりも後、74年の「Luxury」や76年の「Cherry Oh Baby」からですが、この時のジャマイカでの経験が確実に実った結果だと思います。
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