ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ 日本シングル盤 リトル・クイーニー!!

ローリング・ストーンズの日本シングル盤「リトル・クイーニー / むなしき愛」です。1971年4月に発売され、規格番号はTOP 1601です。両面共ライヴ・アルバム『GET YER YA-YA'S OUT』からのシングル・カットとなります。ストーンズ初のライヴ・シングルでジャケットは69年USツアーのステージ写真が使われています。左側にチャーリーのドラムセットとテイラーが写っていますが、よく見るとミックの後ろにキースとビルがうっすらと見えていて、いかに当時のステージの照明が暗かったことが分かります。タイトル文字や右下の部分などまだまだサイケ時代を引きずっているような色合いです。当時の値段は400円です。なお、これと同じカップリングはUK以外のヨーロッパ各国でも発売されました。(UK輸出仕様はあります。)このシングルの海外盤は両面モノラルでしたが、日本盤のみステレオで収録されています。また、日本盤だけ「Little Queenie」のイントロの頭が欠けているカットインで始まります。

右上にSTEREO、ロンドン・レコード、回転数、規格番号がまとまってクレジットされています。

右下に「ニューヨーク、マジソン・スクエア・ガーデンの白熱のステージを再現!!」のキャッチ・コピーがあります。日本盤のキャッチ・コピーは普通はジャケットの一番上にありますが、この部分にあるのは珍しいですよね!その下に¥400があります。

ジャケットの裏側です。広告が載っていますが、70年はキングからストーンズのシングル盤は発売されていないのでここには載っていません。デッカを離れた事もありますがこの広告にストーンズのシングルが載ってないのも珍しいですよね。これを見るとテン・イヤーズ・アフターやハンブル・パイなどの新しいロックが台頭してきたのが分かります。上部に「We Got Rock!!」と書かれています。このキャッチ・コピーは内側の歌詞カードにも書かれています。

左下に回転数とパブリッシャーの©'71・4があります。

右下に規格番号とこの当時新しくなったキングのロゴがあります。

見開きの内側です。左側は解説、右側は歌詞になっています。解説は岡崎正通さんという方で、ビートルズが解散した後もジョン・レノンジョージ・ハリソンはヒットを飛ばしているなか、最近のストーンズはヒット曲が無いけどストーンズ・ファンにしてみればヒット曲なんて関係ないと書かれています。その他にはこのシングルが録音された69年USツアーについて書かれていますが、ここでは珍しくオルタモントには触れないで11月30日のマイアミで行われたパーム・ビーチ・ポップ・フェスティバルで終わったような解説となっています。歌詞カード側にピースマークのペンダントを下げたゴリラのイラストが描かれています。右上にマジックのような印刷で広告にもあった"We Got Rock!!"と書かれています。

曲目の部分です。「むなしき愛」の作者のところは(Trad. arr Jagger, Richard)となっています。

レコード袋はキングレコードで69年から72年頃まで使われていたものです。

ラベルです。最初はプロモ盤白ラベルです。上部にLONDONのロゴとSTEREOがあります。左側に見本品と面表記の1があります。キングのプロモでこの四角い枠に囲まれた1という面表記は珍しいです。右側に非売品、規格番号とタイム表記があります。マトリクスは機械打ちでSDST 463-1/SDST 464-1です。両面にJISマークがあります。

B面のラベルです。こちらは面表記の部分をミスったのか上から2のシールが貼ってあります。

レギュラー盤のラベルです。上部にLONDONのロゴがあります。その左下にMADE IN JAPAN、右下にキングレコードのクレジットがあります。左側にSTEREOが、右側に回転数、規格番号、タイム表記があります。曲目の部分はプロモ盤と同じです。マトリクスは機械打ちでSDST 463-2/SDST 464-1です。両面にJISマークがあります。A面の枝番だけ2に進んでいますがおそらくレギュラー盤でもプロモ同様に1があると思います。

B面のラベルです。

70年代前半にこのシングルを初めて見た時はライヴ盤のシングルがあるのか!とビックリしたのを覚えています。シングル=スタジオ録音のヒット曲という頭があったのだと思いますが、当時としては珍しかったのではと思います。その後ディープ・パープルの「Smoke On The Water」のライヴ・シングルが出たり、ストーンズでいえば82年に「Going To A Go-Go」や90年の『FLASHPOINT』関連のシングルなどライヴ音源のシングルが多数出て今ではライヴ録音のシングルも違和感がなくなりました。まあ、このシングルが発売されたのはストーンズが自身のレーベルを立ち上げデッカから離れてしまったのが原因だと思います。デッカでもう1曲契約が残っていてその時に渡した曲が「Cocksucker Blues」がわいせつな内容で発売できる状態ではなかったので苦肉の策としてこのシングルを発売したとも考えられます。A面のチャック・ベリーのカヴァーはテンポを落としたヘヴィなロックン・ロールになっています。B面は『LET IT BLEED』にも入っていたロバート・ジョンソンのカヴァーで、ここではミック・テイラーの素晴らしいギターソロが聴けます。両面カヴァーというのがストーンズのシングルらしいですが、演奏も原曲を超えていて素晴らしいと思います。