ローリング・ストーンズのシンガポールの編集アルバム『THE UNFORGETTABLE HITS』です。1980年に発売され、規格番号はDEC 1001です。この当時の東南アジア盤は香港、マレーシア、シンガポールで共通で発売されており、製造国は香港ともシンガポールともいわれています。ここでは資料本「STONES WORLDWIDE Ⅲ」を基にシンガポール製として話を進めていきます。編集盤と書きましたが、内容はほぼUK仕様の『BIG HITS』で、B面の1曲目と2曲目が何故か違う曲となっています。ジャケットはミックのアップの写真が使われています。この写真は映画「Ned Kelly」の時に撮られたショットで、日本のキングの編集盤でもこの写真のレコードがありましたね!
左上にタイトルのTHE UNFORGETTABLE HITSがあります。
右上にThe Rolling Stonesがあります。
右下にDECCAのロゴと規格番号のDEC 1001があります。
裏ジャケです。72年USツアーか73年ウインター・ツアーのステージ写真が使われています。内容は60年代の曲なのでこの写真は違和感ですよね!その下に曲目があります。
左上にDECCAのロゴと規格番号のDEC 1001があります。
中央下部に各曲の発表年とシンガポール、マレーシア、香港で発売されている記述があります。
A面の曲目です。UK盤『BIG HITS』のA面と同じです。キースの表記はジャケット、ラベル共にRichardとなっています。
B面の曲目です。UK盤『BIG HITS』から、1曲目が「Satisfaction」に変わり「Under The Boardwalk」になり、2曲目が「Get Off Of My Cloud」に変わり「Route 66」となっています。2大ヒット曲を外して何故この曲を入れたのは不思議ですね!
ラベルです。ボックスト・デッカの薄い青ラベルです。右側にDEC-1001、左側にSide 1があります。生産国のクレジットはありません。マトリクスは機械打ちでDEC 1001A 1Y1 830 06 115/DEC 1001B 2Y1 830 06 115です。
B面のラベルです。
内容は70年代中期に再発されたUK盤『BIG HITS』のように、「Paint It Black」「It's All Over Now」「Heart Of Stone」「Time Is On My Side」の4曲がリアル・ステレオとなっています。ただ、こもった音のせいかはっきりとした分離に聞こえず、モノラルのような迫力を出していて面白いです。その他の曲も低音が効いていてこもりがちで、全体にエコーがかかったような音です。UK盤と比べると明らかに音質は落ちます。このアルバムは2010年頃に資料本で知りずっと探していたアルバムで昨年の暮れにやっと入手しました。独自のジャケットはもちろん、『BIG HITS』の2曲だけ入れ替わりという内容も興味がありました。この2曲がなんで入れ替わったのか今のところ不明なので今後何か分かりましたら追記します。