ローリング・ストーンズの日本盤シングル「この世界に愛を/ダンデライオン(たんぽぽ)」です。1967年(昭和42年)10月10日に発売され、規格番号はTOP-1200です。このシングルは両面に写真がある袋型(レコードの取り出し口は右側)のジャケットとなっています。両A面に対応できるようになのかそれぞれの面にメインの曲のタイトルが上に書かれています。「この世界に愛を」側は日本盤『FLOWERS』の裏ジャケに使われていた写真が使われています。当時の値段は370円です。前シングル「イエスタディズ・ペーパー」では両面ステレオ収録でしたが、このシングルは両面モノラルで収録されています。
裏側です。こちらは「ダンデライオン」が上に書かれています。64年頃の写真が使われています。両A面扱いなのかこれは便利ですね。当時のグループ・サウンズのシングルでもジャケットを裏返すとB面の曲がメインになるレコードがありましたよね!
解説と歌詞カードが付いています。メインの解説は誰が書いたのか不明です。植木文朗さん、大谷亘さん、金子貞夫さん、高崎一郎さんの4人が曲の感想を書いていますが、誉め言葉の裏にストーンズのサウンドや曲調が大きく変わってしまったことに不安を隠せないような雰囲気も感じます。
裏側は歌詞が載っています。キングレコードのクレジットや値段はこの面の下部に書かれています。
ラベルです。プロモ用の見本盤白ラベルです。LONDONのロゴの書体は前回の「イエスタデイズ・ペーパー」と同じLONDONのロゴとなっています。左側に見本盤が、右側に非売品があります。マトリクスは機械打ちでDSt 1667-1/DSt 1668-4です。B面のマトが見本盤にもかかわらず枝番が-4となっています。両面にJISマークがあります。
B面のラベルです。
レギュラー盤のラベルです。以前のモノラル用のラベルと同じくLONDONのロゴの上にffrrがあります。左側に回転数が、右側に規格番号のTOP-1200があります。このタイトルは後期型のffrrが無いラベルは存在せずこのラベルしかありません。マトリクスは機械打ちでDSt 1667-5/DSt 1668-5です。両面にJISマークがあります。A面のマトの枝番はおそらく-2~-4が存在すると思います。
B面のラベルです。
このレコードは両面モノラルで収録されています。UKシングル盤のように片面の曲の一部がループして収録されている事はありません。しかし「この世界に愛を」という邦題は誰が考えたんでしょうかね?元々は67年の麻薬の裁判に担当してくれた弁護士にあてて書かれた曲、あるいは裁判のため音楽活動が出来なかったためファンのために書かれたとも言われています。ピアノはニッキー・ホプキンスで彼が弾くフレーズが曲のメインになっています。そして両面共にチャーリーのドラムスが迫力あり、グイグイ引っ張っていくのが素晴らしいです。ビルのフレットを滑らせて唸るベースも印象的です。「この世界に愛を」にはジョン・レノン、ポール・マッカートニーが参加しています。「ダンデライオン」にはポール・マッカートニーが参加しているだろう、といわれていますが、確実にポールと分かる声が聞こえる個所があるのでこれは絶対に参加していると思います。2曲とも『サタニック』のセッションで録音された曲ですが、インパクトの強い曲なのでアルバムには収録しないでシングルで出して正解だったと思います。