ローリング・ストーンズのユーゴスラビア盤EP『FIVE BY FIVE (5X5)』です。1973年(76年説も)に発売され、規格番号はEPDC-19001です。ユーゴスラビアでの配給元はJugotonという会社です。イギリスではデッカ時代に3枚のEPが発売されていますが、ユーゴスラビアではこのEPしか発売されておらず、しかも73年になってからの発売です。内容はUK盤と同じ5曲入りです。このEPはジャケットにはMONOと書かれていますが、全曲ステレオで収録されています。これは以前紹介したUK盤の一部にステレオがあるのと同じですね!ジャケットは薄く、エンボス加工したような紙で作られており、UK盤と同じ写真が使われています。
左上の部分です。他国ではこの部分はMONOとありましたが、ここではEPを表すExtended Playと、規格番号のEPDCD-19001があります。拡大するとエンボス加工がよくわかると思います。
右下にDECCAのロゴがあります。
裏ジャケです。基本的なデザインはUK盤と同じです。
裏ジャケ右上にMONOのクレジットがあります。
曲目の下にDECCAのロゴとユーゴスラビアでの配給元のJugotonのロゴがあります。DECCAのロゴの上に小さくMADE IN YUGOSLAVIAがあります。
UK盤と同じくミックのクレジットをMike Jaggerとミスっています。
ラベルです。青と白のラベルです。上部に70年代前半に南アフリカなどで使われていた浮き出るようなデザインのDECCAのロゴがあります。左側に規格番号のEPDC 19001が、そして右側にSTEREOのクレジットがあります。ジャケットではMONOだったのになんでステレオ?と思い聞いてみると全曲リアル・ステレオです。以前紹介したリアル・ステレオのUK盤は70年代後半のプレスだと思いますが、それよりも早くユーゴスラビアでは1973年にリアル・ステレオが出ていたことになりますね!STEREOのクレジットの下に面表記があります。面表記のクレジットはSTRANA 1/STRANA 2です。マトリクスは手書きでEPDC 19001-1/19001-2です。
B面のラベルです。
チェス・スタジオで録音されたこの5曲は元々リアル・ステレオのみで録音されていたという説があります。当時はモノラルの盤面でプレスしたのでステレオがそのままモノラルになっていて、このEPとUK盤の一部のEPではステレオ用のプレス機でプレスされたのでリアル・ステレオになってしまったという事らしいですが詳細は不明です。80年代に日本編集盤の『チャック・ベリーを唄う』に入っていたリアル・ステレオの「Confessin' The Blues」や、その後CD化された時一挙に5曲もリアル・ステレオとなっていたので当時は驚きましたが、それよりも前にリアル・ステレオが出ていたなんてホントにどんな国でどんな音源が出ていたのか探すのが面白くなりますよね!