ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ローリング・ストーンズのオリジナル盤、各国盤や珍しいレコードを紹介しています。

ローリング・ストーンズ ドイツ&オーストリア盤 TUMBLING DICE!!

ローリング・ストーンズのドイツ・シングル盤「Tumbling Dice/Sweet Black Angel」です。実はドイツの隣国オーストリアでもドイツ盤のラベルの一部分だけ違う同じシングルが発売されており、ドイツ盤と見比べるためにまとめて取り上げます。なお、オーストリアではストーンズのレコードはこの「Tumbling Dice」しか発売されていません。発売は72年4月で、規格番号はRS 19 103です。レコードはベロの専用スリーヴに入っています。ドイツ製のスリーヴは紙質はUK盤のように柔らかいですが紙質がザラザラした感触で、形も上部が波型にカットされていないのでUSA盤のスリーヴが柔らかい紙になったといった感じです。

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スリーヴの裏側です。上部レコード取り出し口に数ミリの切り込みが入っています。

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ラベルです。こちらはドイツ初回盤のラベルです。上部にサイコロのマークがあり、その右下にベロマークがあります。左側にGEMAとマト、回転数の45があります。右側に規格番号のRS 19 103と著作権表記Ⓟ1972があります。下部に曲名と作者クレジット、プロデューサー・クレジットがあります。マトリクスは機械打ちで24176/24179です。このプッシュ・アウト・センターの方は殆ど見かけません。

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B面のラベルです。

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ドイツのセカンド・プレスです。文字の配置は上のラベルと全く同じですが、センターホールが大きなものに変更となっています。マトリクスは機械打ちで24176/24179です。両面に上のラベルにはなかったMunufactured in GermanyとROLLING STONES RECORDSの刻印があります。また、UK盤のマトをXXXXXXXXと消してあります。上のプッシュ・アウト・センターのマトとは違うマトなのでおそらく途中でマザーが変更となったと思われます。

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B面のラベルです。

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オーストリア盤のラベルです。ドイツ盤で左側のGEMAとなっていた箇所がAustro Mechanaとなっているだけで、文字の配置はドイツ盤と全く同じです。マトリクスは機械打ちで24176  19103 A/24179  19103 Bです。ドイツ盤同様ROLLING STONES RECORDSの刻印と、UK盤のマトをXXXXXXXXと消した跡がありますが、こちらにはMunufactuerd in Germanyの刻印はありません。よってこのシングルはオーストリア自国でプレスされたものと推定出来ます。

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B面のラベルです。

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ドイツ盤とオーストリア盤の違いの部分です。こちらはドイツ盤の左側の部分です。GEMAはドイツの著作権協会の事でこの部分でドイツ盤と分かります。

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オーストリア盤の左側の部分です。ドイツ盤ではGEMAだった箇所がAustro Mechanaとなっています。これはウィーンにあるオーストリアの音楽を管理する協会です。親会社はオーストリア航空です。この部分でこのシングルがオーストリアで販売されたことが分かります。

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オーストリアでは60年代から現在までストーンズのレコードは「Tunbling Dice」1枚しか発売されておらず、その他にレコードはおそらくドイツから輸入して販売していたと思います。逆に考えれば何でオーストリアで「Tumbling Dice」だけあるのか謎ですよね!ドイツ盤の方も初回盤はプッシュ・アウト・センターでしたが、先に発売された「Brown Sugar」「Let It Rock」や、この後の「Angie」以降は全てセンターホールが大きなものなので、何で「Timbling Dice」にだけプッシュ・アウト・センターがあるのか謎です。また、マトも違うのでもしかして何か不都合があったのかと思い聞き比べて見るとプッシュ・アウト・センターの方はやや音がこもりがちです。大きなセンターの方は演奏もはっきりしていて、ミックのヴォーカルや女性コーラスにメリハリがあります。プッシュ・アウト・センターの方はイタリアのコレクターの方の資料にだけ載っているだけで全く見かけません。オーストリアとドイツで似たようなラベルといい、ドイツ盤には珍しいプッシュ・アウト・センターの存在といい2つの国で謎の多いシングルですよね!