ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ ドイツ・シングル盤 LET IT ROCK いろいろ!!

ローリング・ストーンズのドイツ・シングル盤「Let It Rock / Blow With Ry」です。1972年1月に発売され、規格番号はRS 19102 Xです。ドイツ独自のカップリングでA面は当時イギリスなどで「Brown Sugar」のカップリングだった「Let It Rock」と、なんとB面は『JUMMING WITH EDWARDS』に収録されていた「Blow With Ry」というカップリングです。シングルの「Brown Sugar」のB面は「Bitch」のみだったので「Blow With Ry」を持って来るとは考えましたね。このドイツ盤はジャケット、ラベル共に初期型、後期型とあるので順を追って紹介しようと思います。ジャケットの写真は『STICKY FINGERS』の時にアンディ・ウォーホルが撮った写真が使われています。初期型は上からレコードを出し入れする袋型で、後期型は一枚の紙を二つ折りしたシートとなっています。また、初期型はエンボス加工で、後期型はツルツルした紙質となっている違いがあります。

左下の部分です。LIVE AT LEEDSと「Blow With Ry」がアルバム『JUMMING WITH EDWARD』からと演奏者のクレジットがあります。

右上に規格番号があります。

最初にも書きましたが、初期型はエンボス加工になっており、後期型はツルツルした紙質になっています。上が初期型、下が後期型です。

裏ジャケです。こちらは初期型の裏側で表側と同じデザインになっています。裏側は下部にキニ―・ミュージックのクレジットが追加されています。

下部のクレジットの部分です。販売元のキニ―・ミュージックの住所が書かれています。

後期型の裏ジャケです。「FOR RELEASE」というのは「アルコールや薬物の危険性と闘う協会を支持するキャンペーン」の団体の事です。ストーンズの曲が選ばれたのもそういういきさつがあったのかも知れませんね(笑)。

後期型の下部の部分にキニ―・ミュージックの住所があります。

後期型のジャケットの見開きの内側です。ドイツ語で「FOR RELEASE」の活動について書かれています。

見開きの下部の部分です。おそらくこのFOR RELEASEのシリーズで発売されていると思われるアーティストの名前が載っています。レッド・ツェッペリンフランク・ザッパ、イエス、CSN&Yなどの名前があります。

ラベルです。こちらはオリジナル盤のラベルです。上部にLET IT ROCKとあります。その右下にベロマークがあります。左側にドイツの著作権協会GEMA、マト、回転数があります。右側に規格番号と面表記があります。下部にグループ名と曲名、タイム表記、作者クレジットがあります。その下にプロデューサーと出版社のクレジットがあります。マトリクスは機械打ちでRS19102-A/RS-19102-Bです。その他にA-1/Bや逆でA/B-1などを確認しました。両面にMunufactuerd in Germanyの刻印と手書きでROLLING STONES RECORDSとあります。

B面のラベルです。こちらはグループ名の個所がTHE ROLLING STONESではなくJUMMING WITH EDWARDとなっています。一番下にFrom the Album COC 39100~とアルバム『JUMMING WITH EDWARD』のクレジットがあります。

こちらは後期型のラベルです。上部のLET IT ROCKとベロマークは上のラベルと同じです。上のラベルでは右側にあった規格番号と面表記は左側へ移動しています。その下にGEMA、マト、回転数があります。右側に"FOR RELEASE"があります。マトリクスは機械打ちでRS19102-A/RS-19102-Bです。上のラベル同様その他にA-1/Bや、その逆でA/B-1などを確認しました。両面にMunufactuerd in Germanyの刻印と手書きでROLLING STONES RECORDSとあります。

B面のラベルです。一部のラベルでこのB面のベロマークが欠落しているのがありますが、写真のみで実物は見た事がありません。おそらくエラー盤で数はものすごく少ないと思います。

「Let It Rock」は71年3月13日リーズ大学でのライヴです。78年ツアーでも演奏していますが、この71年、78年とも両方ストーンズの演奏は素晴らしいですね。以前も書きましたが、資料では71年のリーズ大学での「Let It Rock」のピアノはニッキー・ホプキンスになっていますが、このピアノの弾き方はスチュだと思います。「Blow With Ry」は69年4月23日にオリンピックスタジオで録音されたものです。ライ・クーダーのギターをフューチャーしたセッション的な曲でアルバムでは11:05もありましたが、ここではミックが歌っている部分を中心に4:20に短縮されています。また、このカップリングはドイツだけですが、世界中のシングルのカップリングを真似てシングル盤を乱発していた当時の日本でよく発売しなかったなと思います。そのため日本ではこの「Let It Rock」はずっと幻の曲になってしまい、やっと発売されたのが2000年代に入ってからでしたね。話がずれましたが、このシングルはピクチャースリーヴがカッコいいし、選曲もユニークでストーンズ・レコードのカタログでも特殊なシングルだと思います。