ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

初めて買ったローリング・ストーンズのブートレッグ!!

2024年になりましたね!昨年はいろいろとありがとうございました。今年もよろしくお願い致します。このブログもこの夏で8年目に突入します。自分でもよく続いていると思いますが、これもストーンズ好きな皆さんのおかげです。今年もUK、USA、日本盤は発売順に、その他の国はレコード棚を見て気になったものを取り上げていこうと思いますので宜しくお願い致します。今回は2024年第一弾として久しぶりの昔話です。

1975年の春、自宅から歩いて1分の場所に輸入盤のお店が開店しました。四畳半位の狭い店の中は輸入レコードであふれていて壁にはレア盤がぎっしり並んでいました。当時の地元は大きなビルは二つのデパートぐらいで、大きな通りも2つしかなく後は瓦屋根も木造の民家が延々と続いている町並みで、人口も少なく、今考えるとよくこんな田舎にマニアックなお店が出来たと感心してしまうほどでした。高校1年だった私は学校帰り毎日のようにレコードが見たくてそのお店に寄っていました。海賊盤(ブートレッグ)も少し売っていて、当時はTMOQの葉巻の豚やCBMがシールド新品で売っていたのでブート・コーナーも熱心に見ていました。そこで目についたのがストーンズのブートでした。ビートルズは『GET BACK』関連や『LIVE IN JAPAN』などのブートは持っていたけどストーンズはまだ一枚も持っていなかったので買おうとしましたが、とにかく情報が全くない時代。スリックに書かれた曲目を見てアウトテイクや、ライヴ盤なんだなといった位の判断で見分けるしかありませんでした。そんな時に目についたのがこの69年のライヴと書かれたこのLP。当時『GET YER YA-YA'S OUT』を気に入っていてよく聴いてましたが、アルバムに入っていない「Prodigal Son」や「You Gatta Move」が収録されているではありませんか!「えっ、69年でユー・ガッタ・ムーヴ?」と69年ツアーで「You Gatta Move」を演奏したことさえ知らなかったのでこのブートを買う事にしました。そのブートは『STONE AGED』というもので葉巻をくわえた豚のマークが書かれていてシールドの間にスリックが挟まっていました。イラストは当時のTMQQのジャケの絵を描いていたウイリアム・スタウトによるものです。

スリックの左下の部分です。A面の曲目と録音された1969年11月10日の日付とピアノのイアン・スチュワートのクレジットがあります。

左下の部分です。B面の曲目とウイリアム・スタウトのクレジットがあります。スリックの上部には『Stoneaged』と書かれていて、この部分には『San Diego Sixty-Nine』と書かれているので当時はどちらがタイトルなのか分かりませんでした。

右下にTMOQの横向きの豚のロゴがあります。

裏側にはこの当時の葉巻の豚の全部のタイトルに入っていたスリックがあります。

ラベルです。TMOQの葉巻の豚のラベルです。マトリクスは手書きで1889A/1889Bです。

B面のラベルです。

余談ですが、こちらは最初に発売された横向きの豚のTMOQのジャケットです。

最初にも書きましたが当時は葉巻豚のTMOQやCBMが新品で手に入った頃でこのお店でブートレッグを何枚か買いました。特にこの『STONEAGED』と次に買った73年ホノルルのブートはお気に入りでよく聴いたのを覚えています。他にはTMOQの『BRIGHT LIGHTS BIG CITY』やCBMのハイドパークなども買ったのを覚えています。その輸入盤店ではオフシャル盤も良く買い、ストーンズの『NOW』を買った時は店長さんに「高1で渋いの聴いてるね!」と言われたりしました。高校の時はストーンズの他、ディープ・パープル、ZEPなどのストーンズ以外のグループにもハマっていて、特にピンク・フロイドキング・クリムゾンEL&P、イエスなどのプログレのレコードはそのお店で買い集め夢のような年月を過ごしました。店長さんには「今度○○の新アルバムが出るよ。」などの情報も教えて頂いたりして発売日に取っておいてもらったりもしました。しかし、こんな田舎でそんなマニアックなお店が長続きする訳がありません。3~4年後には違う場所に移転して日本のアーティストを売ったり普通のアイドルのレコードなども並び始め、CDが出回った以降の90年代初頭には店長さんの高齢化や近くに全国チェーンの大型店が開店したこともあり残念ながら閉店してしまいました。数年前、偶然ヘルパーさんに連れられて歩いていた店長さんを見かけ挨拶をすると、「まだストーンズのレコードを集めていますか?」と閉店後30年近くも経ったのに私の事を覚えていてくれたのがうれしかったです。現在はそのお店があった場所は道路拡張のため道路と歩道になってしまい当時の面影は全くありませんが、その道を通るたび夢のようだったマニアックなレコード店の事を思い出します。